仕事を辞めたい!でも不安…40代女性会社員がパート勤務へ踏み切れた理由

28年間勤めた銀行を退職し、現在はパート主婦として暮らしている、うたこです。
平日は仕事に追われ、休日は家事で終わる。
そんな生活を、何年も当たり前のように続けていました。
でも、ふとした瞬間、こんなふうに思ったんです。

このまま定年まで働いて、本当に後悔しないだろうか?
仕事に大きな不満があるわけではない。
でも、「なんのために働いているのか」と考えたとき、お金以外の価値を感じられなくなっていました。

このまま時間だけが過ぎて、人生が終わるときに後悔するんじゃないか・・・
そんな不安と焦りが、日に日に大きくなっていきました。
正社員を辞めることには、もちろん大きな不安がありました。
子どもの教育費、老後の生活に加えて、時には旅行やレジャーなど、“楽しむためのお金”も必要。
でも、「お金の不安から逃げずに、きちんと向き合おう」と決めて、
わが家の家計をひとつひとつ見直していくうちに、「この暮らしなら、やっていけるかもしれない」という小さな確信が生まれました。
そしてもう一つ、私の背中を押してくれたのが、「やりたいこと」が少しずつ見え始めたことです。
正直に言えば、本当にやりたいことが見えてきたのは退職してから。
でも、「もっと自分の時間を使って、自分の人生を生きたい」という思いは確かに芽生えていました。
そんな私の迷いを整理し、行動する勇気をくれたのが、2冊の本です。
1冊目は『あした死ぬかもよ?』。
「自分の死と真剣に向き合うことによって、後悔のない人生を送り、人生最後の日に笑って死ねるようになる」
というメッセージに、心が揺さぶられました。
もう1冊は『夢をかなえるゾウ』。
この本が教えてくれたのは、
「夢を叶えるには、知識や願望だけでなく、小さな行動を積み重ねることが大切」だということ。
やりたいことを見つけるにも、現実を変えるにも、まずは動くこと、その大切さを思い出させてくれた一冊です。
「仕事を辞めたいけど、不安で動けない…」そんな気持ちを抱えている方へ。
私自身の体験をもとに、考えたこと、行動したことをお伝えします。
同じように悩んでいる方のヒントになれば、うれしいです。
目次
ふと立ち止まった40代後半。「このままでいいの?」のモヤモヤ
子どもが大学生になり、教育費のゴールが見えてきた頃。
「このまま定年まで週5日働き続けるのかな」と考えるようになりました。
やりたいことが明確になっているわけではないけど、自分の時間が欲しい。
ただお金のためだけに、週5日、決まった時間に会社へ行き、仕事をこなす。
気づけば毎日が会社と家の往復だけ。
「お金のためだけに働く人生は、本当に自分の望むものなのか?」
そんなモヤモヤが、少しずつ心の中で大きくなっていきました。
一番の不安は「お金」。辞めたらどうなる?が頭をよぎる
仕事を辞めたいと思っても、すぐに行動に移せなかった一番の理由。
それはやっぱり、「お金の不安」でした。
収入が減ったら、生活はまわるのか。
子どもの教育費や老後の備え、
頭では「なんとかなるかも」と思いつつも、いざ現実的に考えると、
先の見えないお金の不安に、何度も立ち止まりました。
退職=収入ゼロになるかもしれない。
好きなことに使える余裕もなくなるのでは?
この選択で後悔しない?
そう思うと、今の生活を変えるのが怖くて、なかなか踏み出せませんでした。
まずは「現状を見える化」。家計を数字で把握してみた
お金の不安で動けなかった私が、最初にやったこと。
それは、わが家の家計を“数字で見える化”することでした。
なんとなくの感覚では「ムリそう」と思っていたけれど、
実際に1か月の支出と収入を書き出してみたら、意外な発見がありました。
たとえば、思っていたより固定費が高かったり、
「これなら削れそう」という項目が見えてきたり。
子どもの教育費も、必要な時期と金額を整理することで、ゴールが明確になりました。
今までどんぶり勘定だった生活費を見直し、旅行・家電の買い替えなどの特別費もリスト化。
こうして、「何に、どれくらいのお金が必要なのか」を具体的に把握していくうちに、
「もしかしたら、今の生活を続けなくてもやっていけるかも」という感覚が芽生えてきたのです。

生活の優先順位を見直す。お金より大切なことが見えてきた
家計を見える化して、「思っていたよりも何とかなるかもしれない」と感じた頃。
少しずつ、「これからの人生、何を大切にして過ごしたいか」を考えるようになりました。
これまでは、家族のため、生活のために、当たり前のように週5日働いてきたけれど、
気づけば、自分の“やりたいこと”は後回しのまま。
それが当たり前だと思っていたのです。
でも、「本当にこのままでいいのかな?」
そんな気持ちが心の中に残り続けていました。
何よりも大きかったのは、
「お金のために時間を削って働き続けること」が、自分にとって幸せなのか?
と真剣に考えるようになったこと。
周囲では親の介護が始まる人も増え、自分自身の体力や健康も、20代の頃のようにはいかないと感じていました。
人生には限りがある。
そう気づいたとき、
「これからは、お金だけじゃなく“時間”も大切にしたい」と思うようになったのです。
パート勤務を選んだ今。自由な時間が生んだ豊かさ
正社員を手放すのは勇気がいりました。
でも今、パート勤務という働き方を選んだことで、心から感じているのは、
「時間にゆとりがあるって、想像以上に豊かなこと」という実感です。
平日の昼間にスーパーで買い物ができる。
ふと思い立って、母と旅行に行く計画が立てられる。
こうした“ちょっとした自由”が、毎日の暮らしに心の余裕をくれました。
もちろん、収入は減りました。
でも、支出を見直し、お金の使い方にメリハリをつけたことで、
「今あるお金で楽しむ工夫」もできるようになってきました。
何より、自分の気持ちに素直に生きられるようになったことが、一番の変化かもしれません。
「やりたいこと」に少しずつ向き合いながら、
「本当に大切にしたい時間」を大事にできる今の暮らしに、とても満足しています。
まとめ|お金と向き合った先に見えた、“本当の豊かさ”
「正社員を辞めたいけど、不安で踏み出せない」
かつての私も、まさにその気持ちでいっぱいでした。
でも、お金の不安から逃げずに家計を“見える化”し、
「これから何にお金が必要なのか」「どれくらいなら減収でも暮らせるのか」を整理したことで、少しずつ心が軽くなっていきました。
そして、「自分はどう生きたいのか」を考える時間を持ったことで、
お金以上に大切にしたいもの
“自由な時間”や“心のゆとり”に気づけたのです。
きっかけをくれた2冊の本
『明日死ぬかもよ?』ひすいこたろう著
「死と向き合うことで、人生の優先順位が見えてくる」
何げない毎日が、かけがえのない“今”だと気づかせてくれる一冊です。
『夢をかなえるゾウ』水野敬也著
「夢を叶えるには、小さな行動を積み重ねることが大切」
行動することでしか人生は変わらない、という当たり前を思い出させてくれました。
「このままでいいのかな」と思ったとき、ほんの少し立ち止まって、自分と向き合う時間を持つことは、人生を変える第一歩になるかもしれません。